◎ゴールドアクター 計24点(上限1点2,100円)
「デビュー以来、一番最高に仕上がった。枠も申し分ないし、結果はついてくると思う」と管理する中川調教師は超強気。
「無理に使わず、ここまでじっくりと成長を促してきたことが何よりも大きいと思う。
世間からは一発あるかもみたいなことを言われると思うけど、一発じゃなくて、普通に勝てると思う。そのくらい本当に自信があるから」と厩舎スタッフのトーンもこれまでにないほどに高い。
おかげで、ようやく体全体がパンとしてきた。真ん中より内めの枠がほしかったので、7番枠は言うことがない。しぶとさを生かせる中山替わりもプラスに出そうだし、一線級相手でも不安より楽しみの方が大きい。
さらに鞍上も「自分が中途半端に乗らず、この馬の力を引き出すことに集中すれば、結果はついてくると思う」と自信満々で、前走のアルゼンチン共和国杯勝ちはまさに本物。
ライバル勢はピークが過ぎているだけに、この有馬記念1本に絞ってきたゴールドアクターが、最も戴冠に近い存在だろう。
ゴールドアクターは絶好のスタートを決めると、好位でじっとしながら、最後までインコースを通ってロスのない最高のレース運びができた。
4コーナーではあっさり前が開き、あとはこの馬の独壇場で、強い競馬で有馬記念を制覇。
この有馬記念1本に絞って調整していたことで、皮膚も柔らかく、馬体の良さは出走馬で一番といえるデキだったことに加え、パドックでも堂々と歩いていたことからも、陣営の言う通りに完璧な仕上がり。これは文句なしの優勝。
◎ショウナンパンドラ / ○ミッキークイーン
▲ラストインパクト 計30点(上限1点1,600円)
◎ショウナンパンドラ
この秋は、オールカマーを圧勝して挑んだ前走の天皇賞では、上がり最速の末脚で4着まで追い上げた。明らかに不利だった外枠、そして牡馬を相手に中身の濃い競馬ができており、負けたとはいえ、一番強い競馬をしていたのがショウナンパンドラであることは言うまでもない。
レースのダメージが心配されたものの、調教師曰く「天皇賞の時よりもさらに良くなっている。こっちがびっくりするくらいの成長。まさに充実一途で、今度こそ勝てると思っている」とのこと。
中間の調整過程を見ても確かに、天皇賞の時よりもさらに馬体に迫力を増しており、牝馬という斤量の恩恵もあるだけに、この馬を最有力と見るべきだろう。
今回も天皇賞と同じ15番の枠だったとはいえ、天皇賞ほど外枠は不利にならず、いつもよりも前の位置、中団あたりでレースを進めることができたショウナンパンドラ。
早めにラブリーデイが仕掛ける展開となったが、焦らずに仕掛けを我慢できたことが大きく、鞍上の好騎乗も光った。直線では狭くなる場面もあったが、割って抜け出す勝負根性を見せ、見事に優勝。
調教の動きも素晴らしく、パドックでの気配も目を見張るほどの抜群の馬体が際立っており、陣営の仕上げも完璧だった。
◎ラブラバード / ○マキシマムドパリ
計5点(上限1点6,000円)
◎ラブラバード
今週末で定年による引退を迎える松田博資調教師はJRA通算800勝が懸かかっているが、鞍上の川田も「師への恩返し」のために本気モード。
「涙頂戴」というわけではないが、引退に華を添えることも出来るほどの好仕上げで馬券圏内は確保できそうだ。
○マキシマムドパリ
最も人気にはなりそうだが、今回は牡馬が相手になるとはいえ、大きく崩れることは考えにくい。陣営も自信があるからこそ、このレースに照準を定めており、前走は重賞の愛知杯でも4着と差のない競馬ができているだけに自己条件なら勝機もあるだろう。
ラブラバードは、好スタートを切って先行し、道中も折り合ってスムーズに運べたことが大きい。直線で抜け出してからも最後まで集中を切らさずに、後続を寄せ付けることなく楽勝と完璧な競馬だった。
マキシマムドパリも、ゲートを出たなりで楽に先行することができ、好位でロスなく完璧なレース運びにより、最低限の3着を確保してくれた。
さらに前残りの展開利もあり、2着に13番人気ヤマイチパートナーが残ったことで、大きな配当をもたらしてくれた。